懐かしい昭和あるある青春ノスタルジー

昭和の時代を懐かしみ振り返ります。

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台所用のガス瞬間湯沸かし器の登場に歓喜した!これが文明の発達というものか!すごい…と。

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画像出典/ココログ「鬼瓦ノ呟キ」より

 

友人の家に遊びに行くと、たいてい台所にガス式の瞬間湯沸かし器がありました。いつでも希望の温度のお湯が出てくる器具に感動したものです。

「文明も、とうとうここまで来たか・・・」子供心にそう思ったものです。

我が家には無かった瞬間湯沸かし器。筆者がその仕組みの恩恵を受けるのは、大学の入学とともにアパートでの一人暮らしを始めたときでした。

 

湯沸かし器の歴史

石油やガスの風呂釜が先行して普及した

戦後の混乱が収まった頃の1950年後半、それまで風呂を沸かす燃料といえば、薪や石炭でしたが、徐々に石油やガスへ転換してゆきます。

実は、ガス給湯器の国産第1号は1930年に発売されていたものの、このころは当然、庶民が手を出せるものではなかったでしょう。

ノーリツでは、1961年(昭和36年)にガスを使った風呂の湯沸かし器を発売。

1963年には、家庭用風呂釜普及率が60%にまで普及していたようです。

当時の風呂釜の湯沸かしは、浴槽に張った水を循環させながらゆっくり沸かしていくので、瞬時にお湯になるわけではありません。

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1970年代に主流だった風呂釜のスタイル

画像出典/株式会社アーバン企画開発 リニューアル事業部

 

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風呂釜の仕組み

画像出典/Woman.CHINTAI

 

そして、1970年には、シャワー付きの風呂釜が開発されています。

平成に入ってからも、古いアパートでは、このタイプの風呂釜がありました。湯加減を自分で確認して、火を止めなければならないので、うっかりしていると沸騰寸前まで熱くなり、安全装置が作動して停止していた、なんてこともありました。

新しめの機器では、温度設定ができたのかもしれませんが。

 

石炭の風呂釜も健在だった

実は、筆者は石炭の風呂釜を経験しています。住んでいた住宅が昭和30年代に作られたもので、浴室内に石炭ストーブのようなものがあり、上記の図のような仕組みでお湯をたためていました。

昭和50年を過ぎていましたので、こんな風呂釜は友人宅ではほとんど見かけませんでした。

風呂沸かし当番は、兄貴と交代でした。古新聞で焚き付けを作り、手順を踏むと、いとも簡単に石炭に着火することができます。

入浴中も、風呂のお湯がぬるくなると、石炭をくべて温度を調節したものです。当時は、別にこれが不便だなんて思いもしませんでしたけど。

 

台所用の瞬間湯沸かし器の登場で生活が変わった1970年代

ガスの風呂釜に遅れて、ついに台所用のガス瞬間湯沸かし器が登場したのは1965年ごろでした。子供心に「文明はついにここまで来たか!」と感動したものです。

何しろ、瞬時にお湯が沸いて、湯沸かし器から出ているフレキシブルパイプの蛇口からお湯が出てくるのです。

友人の家で目の当たりにした筆者は、そりゃあ、ビックリしました。ヤカンを火にかけてもお湯になるには数分かかるのに、この機械ときたら、一瞬でお湯になって出てくるのです。

流し台の上に後付けで設置

 

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台所の上に後付けされた瞬間湯沸かし器

画像出典/ガス家ネオマート

 

この写真では、湯沸かし器自体は最近の商品ですが、住宅の設備が古いので、お湯は湯沸かし器から直接流し台の上に出されるようになっています。

現在では、蛇口のところでお湯と水をミックスできるようになっていますが、当時は違いました。

瞬間湯沸かし器が普及し始めたときは、住宅は湯沸かし器前提で設計されていないので、このように、後から壁に固定されていて、この湯沸かし器の設定で、希望の温度のお湯を出していたのです。

暮らしを変えた瞬間湯沸かし器!偉大なり

蛇口から水しか出てこなかった時代、真冬の台所仕事は地獄でした。北海道では水道が凍結することもあるわけですから、12月~2月には限りなく零度に近い水で洗いものをしなくてはならないのです。

主婦の手はあかぎれで痛々しく、辛くなってくると裏地のついたゴム手袋をはめて茶碗を洗ったのです。

台所用のガス瞬間湯沸かし器は、この辛い台所仕事を一気に変えてくれました。文明とは人々の生活のためにあるべきでしょう。

「次のボーナスは、家族旅行をやめてでもガス瞬間湯沸かし器を買おう」そう思ったに違いありません。

電気温水器なるものも存在したが

筆者の家には、ガス瞬間湯沸かし器がありませんでした。代わりに安価な夜間電力を利用したタンク式の温水器がありました。

夜間のうちに温められた温水が洗濯機ほどの大きさのタンク(300Lくらい?)に貯蔵され、それを台所に供給するシステムです。

お湯の量に限りがあるため、節約しながら茶碗洗いなどに使っていました。

限りあるお湯を、洗髪などに使うのはもってのほか。いつもガス瞬間湯沸かし器を恨めしく思っていました。

 

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